国公立2次出願校の決め方

センター試験の自己採点が終わり,国公立大学2次試験(個別学力試験)の出願先を再考している方もいると思います(当サイトの読者で今さら「再考」されているようでは本来困るんですが…).そこで一応念のため,センター後に出願先を決定する際の「目安」を述べておきます.

●センター試験の得点が予想より高かった場合:
あまりそういう例を聞かないのですが(理由は有るのですが説明割愛します),もしセンターが「思いの外上手くいった」場合にどうするか,という事です.
原則論としては,当初の予定通り2次に出願して「安定合格」を目指せば良い,というかそれが無難です.逆に,センター試験が高成績だったからといって「強気で上げにいく」のは正直に言って危険であり,指導者として推奨出来るものではありません(元々そこまで想定して準備していた人なら別ですが).コーチが「更なる高み」を目指す事を推奨するのはあくまで初動計画段階での話であって,それは決して単なる無鉄砲と混同されるべきものではありません.

●センター試験の得点がおおむね従前の目標・予想通りの範疇だった場合:
2次試験での得点を万全にする対策に移りましょう(直近これまで「センター対策主眼」の学習をしてきているはずですから).また,併願校(私立大学)が存在する場合,スケジュールが厳しくなりがちです.「予備日」を含めた大局計画を立てて一旦見渡して,認識と心の準備を早い段階からしておきましょう.

●センター試験の結果が目標・予想より低かった場合:
先ず,「現実的に出願して合格の見込みが有るか」を,各予備校のセンター・リサーチ等で確認します.予備校の「判定」は参考程度に見ておき(これはセンター成績が妥当水準以上の場合も同じ),実際に2次で合格に必要な得点を取れるのかどうか,過年度の合格最低点情報等からソロバン算数で数値を求めて検討してみて下さい.
合格可能性を見越した場合(※可能性が無いのに出願するのはただのムダです),あらためて2次対策に全力を注ぎます.この場合,併願私大をどこまで生かせるかも要再検討となる事が珍しくないでしょう.
一方,2次出願先を「下げる」場合には,どこまで「無難さ」を見積もるかと,そして何よりも「合格したら果たして本当に自分が進学したい先か」を,よくよく考えておくべきと存じます.一般論として,国公立2次で「安全圏」という概念はあまり無いと思っておくべきであり,決して気を抜かない対応が望まれます.

 

以上の「目安」は,こと国公立後期日程入試の出願先を検討する際にもおおよそ適用出来ます.特に,受験者の志望動向によってはあたかも「前期が本番」となっている実態も少なからずと思いますが,受かってしまえば後期でも「結果は一緒」です.冷静に判断・意思決定した上で,全力で取り組まれる事を祈ります.

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