直前期の過去問題集の使い方

国公立大学2次に限らず,各大学個別学力試験に出願している受験生の皆さんは,さすがにそろそろ「本命校」以外も含めて,過去問演習に取り組まれている事と存じます.(ですから,出願校を迷っているヒマはありませんよ~!?)

ここで1つ注意があります:

それは,過去問題集は「当たらないけれども外れない」という事です.

 

こう言うと,「過去に出題された問題が再的中,ないしは他大学の過去問が的中する場合もあるではないか」と事実を指摘する方もあるかもしれません.
…ですが,この意味で「過去問を的中」させようと思ったら,無謀とさえ言える割に合わない労力が必要となります(それこそ志望校の過去問20年分とか).

 

そうではなくて,大学入試における過去問の使い方というのは,「出題者がこういう事を訊いていますよ」を見て取り,その内容をこれまでの学習成果にフィートバックして得点力に反映する,という一連の流れです.
TOEICにおける「新公式問題集」の位置付けのようなもの,と言えば分かる人には分かるでしょうか.

ちなみに,この「出題者が何を訊いているのか」と類似の業界的言い回しに「この作問の出題背景は何か」という御題目がありますが,実はこの両者の意味合いは大体同じです.個人的には,指導者が受験生に提供すべき知識内容の中で最たるものの一つは「これ」ではないか,とさえ思っています.

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