足元からあらためて確認する

過日講演を御視聴下さった皆様,有難うございました.客席にしれっとUSから理論物理学者が差し込まれていたりしたのも良い思い出です.

当日の記録をあらためて確認してみていたのですが,ずっと数学の問答ばかりやってましたね;そして節々で説明が足りていない,という.
「1対多数」の難しさを重ねて感じました.

…そりゃ,毎日此の構図で進めていたら「七五三」の法則(教育課程の内容を理解出来ている人の割合が,おおよそ小学校で7割,中学校で5割,高校で3割,と概算する論)とかいう事にも為りませふや.

当日も講演時間後にブースへ来てくれて「個々人の才能を伸ばすには『自動化』では足りないのではないか」と御指摘を頂いておりましたが,まさに全くその通りであり,私論は「だからこそせめて『其の手前』の教育課程完備範疇くらいは総員自動化しても宜しかろうに」との旨です.
(尚蛇足ながら,「知識『インストール』だけでは実際使用能力の習得に欠けるのではないか」との向きに際しては,「実用能力も知識の一環として作っておく事が大前提である」と反駁申し上げます.)

人間の認知機能自体を「いじる」論であるがゆえに,当然「人道上の懸念」という向きも見えてくる事と存じますが,先ず現行日本の中学高校課程迄をやってみて,果たして「インストール困難」なる事例がどれほど現れてくるか,という一里塚に際しては,まさに当サイト自体が長らく言及してきた,私の現職でもある項目内容のド真ん中であります.
…「やってられん」として1条校からトンズラした口で申しておりますが.

同日はコーチとしての立場でもクライアントの御相談を受けていましたが,「教育」や更には「クライシスサイコロジー対応」といった,言わば「隣接分野」のお話が思いの外多く,現代において必要とされている職能の内情を垣間見る機会でもあったかと存じます.

また,実際に教育職として「現場」を拝見させて頂いている限りでも,相当な割合で「親も教員も『実は助けを必要としている』状況」が浮き彫りになっていて,「そんな仔細な事を」と思いきや,此の沼だけで一体どれほど深く埋めるべきリソースを要しているのか,とばかりに唖然とします.

教育なんぞわざわざ人間がやらなくても済むように一刻も早く成らまほしい次第ですが,他方で「インストーラのアップデート」を自動化する方法論迄は未だ設計が追い付いていないので,そこまで行ってようやく「国家百年の計」に口を差し挟めようかという処であろうかと思われます.

「教育」と言ったら若年者の事だと思っている其処の貴方も,どうか御自身の胸に手を当てて考えてみて頂きたい.当サイトが一貫して「教育に関して公言する内容が有る」と御供覧に際している限りでも,毎日「教育相談」の御連絡を頂いている程度です.…そして,実情としては其の相談者当人も「要救済」状態,という構図に至っている事が大多数だったりします.

マトモな教育プログラムであれば,当然に受益者の脳ミソを「駆動」させるので,受講者が拒絶反応を示すのも構造上ごく当たり前に起こる事ですが,そこを吹っ飛ばすのは寧ろコーチの本職です.
せめて「負傷者」を出さずに,尚且つ出来る限り教育を完備したいと思うばかりです.

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