「ジェンダーレス」とは「2択を自由に選べる」の意なのか

本年4月に開校する千葉県柏市立柏の葉中学校が,”ジェンダーレス対応の制服を導入する”として話題に上っています.

性別問わず、制服のスラックスかスカート選んで
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180206-OYT1T50016.html

平成30年4月に「柏の葉中学校」が開校します
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/270100/p040864.html

柏の葉中学校 開校準備情報
http://www.kashiwaha-e.kashiwa.ed.jp/index.php?page_id=92
(thx to https://twitter.com/hibari_to_sora

記事の内容を見て「Max4択×組み合わせかぁ」と思うのはゲーマーもしくは数学者の悪い癖ですが(苦笑),
…ところで,結局「本質的にはタイプ2択」である事には違いありませんよね?

拙母校で在学中に「制服の『性別規定』を廃止せよ」との議案が生徒総会で否決された(※提案者は後輩)一経験からすれば,時代は着実に前進しているとも言えようかと思うものの,「これで決着とは到底言い難い」との感もなお残ります.

ちなみに筆者自身は,「公立学校で制服規定って,憲法違反レベルの何かじゃないでしょうか」と言い張って私服登校で通しておりました.今回例みたいな形になると,先例に照らして考えれば「14条違反」は通り難いかな,くらいの感触ですけれども.

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直前期の過去問題集の使い方

国公立大学2次に限らず,各大学個別学力試験に出願している受験生の皆さんは,さすがにそろそろ「本命校」以外も含めて,過去問演習に取り組まれている事と存じます.(ですから,出願校を迷っているヒマはありませんよ~!?)

ここで1つ注意があります:

それは,過去問題集は「当たらないけれども外れない」という事です.

 

こう言うと,「過去に出題された問題が再的中,ないしは他大学の過去問が的中する場合もあるではないか」と事実を指摘する方もあるかもしれません.
…ですが,この意味で「過去問を的中」させようと思ったら,無謀とさえ言える割に合わない労力が必要となります(それこそ志望校の過去問20年分とか).

 

そうではなくて,大学入試における過去問の使い方というのは,「出題者がこういう事を訊いていますよ」を見て取り,その内容をこれまでの学習成果にフィートバックして得点力に反映する,という一連の流れです.
TOEICにおける「新公式問題集」の位置付けのようなもの,と言えば分かる人には分かるでしょうか.

ちなみに,この「出題者が何を訊いているのか」と類似の業界的言い回しに「この作問の出題背景は何か」という御題目がありますが,実はこの両者の意味合いは大体同じです.個人的には,指導者が受験生に提供すべき知識内容の中で最たるものの一つは「これ」ではないか,とさえ思っています.

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当サイト記事の方向性,あり方

健康保険証の表面性別記載を無くしておいたせいか,医師に勘違いされまくる目に遭ったブリザムです.「紛らわしい」のは知っててやっている向きもある訳ですが,初遭遇の間違えられパターンなども…(苦笑)

さて,最近は久しくこの方面の話題に触れていなかった当サイトですが,事情としては幾つかあります:

先ず最大の理由は,拙記事が既に一定の役割を果たしたかな,と思える状況が現にあるからです.
それこそ,典型的な検索キーワード「住民票 性別」や「保険証 性別」で一度はGoogle首位2冠(笑)を達成していた当サイトですが,現在では他の,より分かりやすい記事が出来てきていて,そちらの方がより広く読まれているようです.

もう一つは,筆者である私自身の現在の立場です.
今更な話ではありますが,そもそも私は,この分野で「戦い抜く」必要は無い(有るとは限らない)ものと考えており,その中で「わざわざ戦う」フィールドが直近に見当たらないゆえ,という事情です.
私自身の性別は今もgender fluidに近く,その点では社会生活上の課題が決して全面解決された訳でもないのですが,この分野で完全な「個人プレー」を汎化しないままに記事として書き残しても,得られるものに乏しいのではないか…などという,誠に打算的な根性かも知れませんが.

 

そして,現在の私…あるいは当サイトは,「逆転合格 プロ」の検索結果で最上位として認識されているようです.
「逆転合格」という概念・考え方が,果たして望ましいものなのかどうかはともかく,社会的に職務需要が有るのでしたら,当方には対応する用意があります.
「今」からの国公立2次対策は厳しいですが,実は最激戦時期でもあります(かく言う私も「ここ」で勝っています!).既に使い古された言い回しではありますが,受験生各位には,文字通り最後までやりきって,所期の成果を得る機会として頂ければと願います.

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受験生はマトモな「打算」をやってほしい

以前にも度々書いてきているのですが,出願校を決めたら大学受験生が先ず取り組む事はこうですよ:

(拙記事「大学受験コンサルの思う事」http://wp.me/p6S43T-7A より)

●入試本番の大学個別学力試験(いわゆる2次試験)で,合計何点=各科目何点ずつ欲しいんですか,またセンター試験で何点欲しいですか

←●その為に必要な学習取り組みをどのようにしますか,教材は何を使用しますか・それは手元にありますか,その学習の量を時間で見積もるとおおよそ累計何時間・何週間・週当たり何時間ですか,またあなたの志望する入試で課される科目全体への配分の中で,個々の科目に掛ける学習量の位置付け・タイミングスケジュールはどのようになっていますか

←●今から入試本番まで「受験勉強」に使える学習時間・量はおおよそどのくらいですか,また現時点であなたの学力を目標とする入試の得点で測ると,まぐれ当たりでない点数はいくらですか

この中で,センター試験終了後の現時点で出来る分は「今からの事」です.言うまでもありませんが,しかしこれを本当に分かって大学入試に取り組んでいる受験生が果たしてどれほど居るか.筆者の教え子の中でも,見事な「逆転合格」を果たした人の多く(もしかすると殆ど全員)が,実はこの「原則」にきちんと沿った取り組みを行っています.

 

そしてこれゆえに,国公立大学志望者は「出来るだけ早めに出願校を決定して出願手続きを完了してしまう」べきである,という事もまた言えます.「目標」が定まれば,その分多くの残り対策時間を確保出来る訳ですからね.出願状況の途中経過で志願倍率が公表されていたりもしますが,結局「最終」のデータ以外はアテになりませんので,そんなものを眺めて一喜一憂するような事に陥らないように,くれぐれも注意しておきます.

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国公立2次出願校の決め方

センター試験の自己採点が終わり,国公立大学2次試験(個別学力試験)の出願先を再考している方もいると思います(当サイトの読者で今さら「再考」されているようでは本来困るんですが…).そこで一応念のため,センター後に出願先を決定する際の「目安」を述べておきます.

●センター試験の得点が予想より高かった場合:
あまりそういう例を聞かないのですが(理由は有るのですが説明割愛します),もしセンターが「思いの外上手くいった」場合にどうするか,という事です.
原則論としては,当初の予定通り2次に出願して「安定合格」を目指せば良い,というかそれが無難です.逆に,センター試験が高成績だったからといって「強気で上げにいく」のは正直に言って危険であり,指導者として推奨出来るものではありません(元々そこまで想定して準備していた人なら別ですが).コーチが「更なる高み」を目指す事を推奨するのはあくまで初動計画段階での話であって,それは決して単なる無鉄砲と混同されるべきものではありません.

●センター試験の得点がおおむね従前の目標・予想通りの範疇だった場合:
2次試験での得点を万全にする対策に移りましょう(直近これまで「センター対策主眼」の学習をしてきているはずですから).また,併願校(私立大学)が存在する場合,スケジュールが厳しくなりがちです.「予備日」を含めた大局計画を立てて一旦見渡して,認識と心の準備を早い段階からしておきましょう.

●センター試験の結果が目標・予想より低かった場合:
先ず,「現実的に出願して合格の見込みが有るか」を,各予備校のセンター・リサーチ等で確認します.予備校の「判定」は参考程度に見ておき(これはセンター成績が妥当水準以上の場合も同じ),実際に2次で合格に必要な得点を取れるのかどうか,過年度の合格最低点情報等からソロバン算数で数値を求めて検討してみて下さい.
合格可能性を見越した場合(※可能性が無いのに出願するのはただのムダです),あらためて2次対策に全力を注ぎます.この場合,併願私大をどこまで生かせるかも要再検討となる事が珍しくないでしょう.
一方,2次出願先を「下げる」場合には,どこまで「無難さ」を見積もるかと,そして何よりも「合格したら果たして本当に自分が進学したい先か」を,よくよく考えておくべきと存じます.一般論として,国公立2次で「安全圏」という概念はあまり無いと思っておくべきであり,決して気を抜かない対応が望まれます.

 

以上の「目安」は,こと国公立後期日程入試の出願先を検討する際にもおおよそ適用出来ます.特に,受験者の志望動向によってはあたかも「前期が本番」となっている実態も少なからずと思いますが,受かってしまえば後期でも「結果は一緒」です.冷静に判断・意思決定した上で,全力で取り組まれる事を祈ります.

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センター試験に臨む心構え

今更心構えも何もって感じですが(何故此処を読んでいるのかと…),一応典型的な注意点を念のため:

●各受験科目の復習は直前まで続ける.同室の知人と談笑をしている場合ではない.
●「終わった科目」は原則として見ない.次の休み時間に話をしないのはもちろんの事,2日間受験の人は1日目終了時点では答え合わせをしないように「「特に注意」」!!
ちなみに,答え合わせは2日目終了後の夜の時点から始めて同日中に終わらせる.
●以上を忠実に遵守すると,当然の如く周囲の受験生の声などは聞こえなくなりますが,聞こえなくて構いません.(理由の説明は割愛しますが,理論と実績の裏打ちは存在します.)

 

この原則方針を守らないで良い結果につながる事は無い,くらいに思って頂いても結構です.それでは,これまでに学習してきた全力を発揮しきった成果を出される事を祈っています.

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センター試験まで「残り30日」で,一体何が出来るか

当記事を書いている本日時点では実は未だ「35日」あるのですが,駿台センタープレを始めとする模試及びその復習(!)に充てる時間を考えると,実質的にはほぼ「残り30日」という感覚でもそう遠くないと思います.

 

この時期から出来る事というと,1つにはやはり「既に概ね仕上がっている(本番得点が見えている)科目の着実確認」が柱になります.こういった位置付けの科目の得点はセンター総点の基盤を担う事にもなる訳ですから,それこそ本番直前の休み時間まで,可能な限り「得点の安定性」に寄与したいところです.

もう1つ,この時期から出来る事=やっておきたい事として,「単純知識事項の詰め込み」が挙げられます.科目によっては前項と重なる性質の設問もありますが,古文単語や英語筆記の文法単純識別問題対策など,傾向から見て必ず出題される上に独特のクセがある出題分野に対しては,やはり専用の対策を講じておきたいところです.そして,その為のタイミングとして,この今からの「本当の直前期」はなお使えるので,少しでも得点期待値の上積みに資そう,という訳です.

 

ことセンター試験に関しては,「本番がベスト」だった諸先輩の例も多くあります.一方で,ザンネンな事例も数多く存じておりますが,そこは敢えて述べません.
試験本番まで期待を持って,学習に取り組んで頂く事を願うのみであります.

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「センター試験対応優先期間」における,大学個別入試対策への考え方

12月に入ると,さすがに一般論としても「受験勉強の学習取り組み時間の内,9割程度をセンター対策に注ぐ」などと言われます.“残り1割”って一体何をやるのか,という気もしますが,実際の当事者感覚としても「12月はほぼセンター試験向け学習」との感にはおおよそ違いないだろうと思います.

 

理由…というか具体的な「この時期の使い方」は幾つかあって:

●「センター試験のみで使う科目」の底上げ〜完成までを,この時期に集中して詰め込む.(⇒無論「総点が上がる」事に貢献する)

●以前記事でも述べた「今取れる得点を確実にコンスタントに本番得点と出来るようにする」ための演習を重ねる.

●特に前項の目的を達成するために,「一度学習はしているのだが,センター試験の点数に未だなかなか反映されていない科目」の得点力底上げを図る

…といった典型例が挙げられます.

 

他方で,センター「以外」へ向けての学習は,考えるにも中々微妙です.というのも,センター試験の結果を踏まえた上での,各大学個別学力試験(国公立なら2次試験)への対応というのは,そもそも個々人の大局的な受験目標によって大幅に異なってくるからです.

一応の目安として:
●センターの結果(得点)が順当にいった場合の目標
●センターの結果が「勝負するにはちょっと厳しい」場合の目標
●センター本試験で得点が「暴落」した場合の目標
くらいの複数段階設定を推奨しておきますが,これとて一通りではありませんし,ましてや「併願とは言えない私学」をも受験予定の場合,各大学入試の位置付けは,優先順位を含めて大きく変わってくるでしょう.

 

大学受験計画が「受験生個々人のもの(=人によって異なる)」という事の内訳の一端は,斯様な状況からも垣間見える事と存じます.

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「残り約45日」の使い方

河合塾のセンタープレが多くの地域で終了して,「まだ時期が早過ぎる」などと思っている受験生の貴方,
終了時点で配布されている模範解答・解説を読んで復習して,「いま本試験を受けたら何点取れるか」の目算は立っていますでしょうか??

 

例年のセンタープレの日程が早い事に異論はありません.また,現役生に限らず大学入試は「当日まで伸びる」事が実際有る旨も,経験則としては多く知られているところです.

ですが,ここからの入試本番対策,特にセンター試験対応というのは,本質的には「得点を伸ばす」段階というよりも,「失点を防ぐ」ための演習形態に入っている,との認識を持っておいて頂く方が良いのではないかと思います.

要するに,「今の時点で理論上取れる得点の最高値を,出来る限り確実にコンスタントに本番で出せる」という事が大切なのであって,これから先の短期・中期目標(駿台センタープレ・東進センター本番レベル模試・駿台リハーサルセンター試験=通称「青パック模試」,等が多くの人にとって「最終中間目標」となるでしょう)に際しても,「取れる得点をコンスタントに取れる」べき,という点は,随時意識の片隅において学習に取り組まれるのが実になる事と存じます.

 

また,今年度は行政スケジュールの都合上,センター試験の日程が「史上最速」となっています.これは裏を返せば,「センター試験後2次試験までの日数が最長」という意味でもあるのですが,この日程事情をどう活かすかは,受験目標や学習上の戦略指針にもよる事ですので,詳細各論は別途の機会に譲りたいと思います.

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大学受験生もアスリートなのだからコーチは必要

以前の拙著でもさんざん述べていた通りですが,こと統計分布という尺度において,
「大学受験生(進学志望者)の中で東大・京大・国公立医学部に合格する人」の割合と,
「高校球児(野球部員)で甲子園本大会に出場してベンチ入り出来る人」の割合は,
ほぼ同じです(いずれも2%弱).

以下,
「甲子園ベンチ入り」≒「旧帝大・国立医・一橋・東工」,
「高校野球地方大会決勝進出』≒「早稲田・慶應・私大医学部」,
となっています.

…どうみても「セミプロアスリート」と称されるに遜色無いのではないでしょうか??
:「高校球児がアスリートなら,大学受験生もアスリートである」という訳です.

 

現代では既に広く知られている事ですが,多くのアスリートには優秀なコーチ(≠インストラクター)がついています:水泳王マイケル・フェルプスのコーチであるマーク・シューベルトなどは著名でしょう(筆者の師匠でもあります).
コーチがクライアントに教えるのは,あくまでも「マインド(脳と心)の使い方」であって,個別の内容には必ずしも関わらないものですが,こと日本の大学受験勉強対応にあっても,「アスリートとしてマインドを上手に使う」事を学ぶ機会が有っても良いのではないか,とふと思った次第です.無論,筆者はコーチと受験指導者を兼業しているからそういう事を思うのでしょうが,「肩書き」をどうしたものかは,最近ちょっと迷っています(笑).

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