魔法科学研究所の事

私ブリザムは著書「黒魔法入門」を魔法科学研究所名義で刊行しています.此の名義について,これまで何ら説明してこなかったので,今更ながら申し開きのほど.

魔法科学研究所は,拙直轄下の湯川が「青魔法」シリーズを提供開始するに際して,黒魔法すなわち物理学の解説をどうしても必要とする為,私の名前で冒頭巻の執筆が求められたので,名目上設立した機関です.爾後現在に至るまで,事実上湯川が面白実験の成果を報告する場として用いられています.元々漫画家志望で,幻術やゲーム音楽についての著作は私が公刊している範囲より内容が詳しく,Amazonでも最高7位を記録しています.
湯川は私と同じ高校・大学の出身ですが(どちらかといえば理論物理屋),活動に際して公的な経歴を明示する事が阻害要因になる,という理由で固辞しています.此方からすれば生まれた時から知っており,ほぼ妹も同然です(字面通りの妹ではありませんが,実は血縁関係が存在します).私は彼が「魔法使いになりたい」人達に対して便宜を図る約束と引き換えに,黒魔法の解説書を執筆して冒頭公刊する事に合意しました.価格は相談料の1割(当時)としました.Amazonのレビューにはどうでもいい罵詈雑言も書かれましたが,今夏発行した新刊が同門その他読者各位から相応の評価を得ている事からしても,本来の使い方が十分なされていない門外漢の言に過ぎないと見てとれます.

拙著をコミックマーケットで最速発行し始めたのも,専ら湯川の紹介あっての事です.印刷所との直接取引やイベントへの出展についてもさんざん教示を受けました.特に今夏は,湯川が制作した「VTuberの人権」についての新作(英題:Sexual Rights of VTuber)の内容に,当初ノンクレジットとの約束で私も相当関与しています.互いにタイムラインの内容が到底共有出来ない社会活動に従事している関係上,SNSで接点を持った事はずっとありませんし,リンクも張っていません.一部の同門らは何かを見てとったようで,湯川の動向をチェックしている人もいますが,流石に直接リンクを相互に張れない関係である事は察せられている模様です.此方の立場からしても彼の活動に表立って触れる事が難しい由は,上掲書の表題からも一端が分かるかと思います.
それでも湯川は実験研究上の重要な情報源には違いありません.今夏拙著でも言及した「離散位相を如何に多項式計算量で近似するか」や「現代の生成AIでも到底追い付けない自然言語の例文を構成する技術」については,彼が20年来SNSを中心に積み上げてきた成果を参照しています.湯川はハンドルネームでの活動を主体としていますが,連絡先を公開しており法務省に届出済で,東京地裁をはじめとする公的機関からの呼び出しにも応じています.相互に別働隊と評されても何ら異見は差し挟めない程度ですが,表立って連絡を取る事自体が言わば外患誘致もいいところだとして牽制刺の対象になりかねないゆえ,今後とも魔法科学研究所名義以外での連携を行う予定はありません.尤も,拙著で紹介した通り「物理学で未だ書けない現象」の典型例題を作った張本人なので,寄稿を頼む事は有り得るでしょうけれども.

今般は,拙著の刊行に際して湯川の新作発行を一部受託した経緯もあり,従前全く触れていなかった関係についても言及する事にしました.また,上掲書の本文でも参考情報の一環として拙著が案内されています.私の名前自体を元々ノンクレジットとしていた事もあって,本来は文献リストとして明示すべき内容がほぼ全く書かれていないのですが,せめてもの道義的配慮の一環として「著者自ら実証確認した内容を書く事を原則とすべき」という理念を掲げ,実際に同書で紹介している事例には直接の体験談や理論の定式化まで導出した上での反映が通底されています.

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Fラン大学は定員割れだけに限らない

「Fラン」の定義を扱う記事がダイヤモンド・オンラインに掲載され,更にMSN経由で回覧されていたので,ちょっと付言申します:

https://diamond.jp/articles/-/370129
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/f%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%81%8F%E5%B7%AE%E5%80%A4%E3%81%AE%E4%BD%8E%E3%81%84%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%85%A8%E9%83%A8%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%99%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B-%E4%B8%96%E9%96%93%E3%82%92%E8%B3%91%E3%82%8F%E3%81%9B%E3%82%8B-f%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%A4%A7-%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%A8%80%E8%91%89%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E7%9B%B4%E3%81%99/ar-AA1KgqsB?ocid=socialshare

まず,語源がボーダーフリー(BF)なのはその通りです.提唱は河合塾.
しかし,このボーダーライン偏差値の定義が例えば合格可能性50%なら,実質倍率が2倍を下回っていればもはや算出不能です.此の定義だとFラン大学はだいぶ多くなる.

と,ここまでの話は既に膾炙しているので,当サイト記事としてもう少し意味ある話を下述します.

やみくもに受験しても合格しない,という意味で言うなら,競争率2倍以上の大学はひとまずFランという事にはなりません.
しかし実際には,「そもそも受験する事に意味がある層」の割合が2倍を下回る構図は,かなり難関とされる所まで広く存在します.理由は次の通り:

各受験単位(大学・学部・学科・試験方式等)ごとに,受験者の分布を以下の4つに分ける:

●A:順当合格
 事前の模試で偏差値がボーダー以上で,結果合格した層.
●B:逆転合格
 事前の模試で偏差値がボーダー未満だったが,結果合格した層.
●C:逆転不合格
 事前の模試で偏差値がボーダー以上だったが,結果不合格となった層.
●D:順当不合格(≒記念受験)
 事前の模試で偏差値がボーダー未満で,結果不合格だった層.

ここでDを母集団に含めて計算するから人気を集めた大学がムダに高騰しているように見える訳で,実際受験して意味が有った層はA+B+Cですから,

意味が有る倍率=(A+B)÷(A+B+C)

となります.

実は,此の数値が2倍を超える大学・学部等というのはあまりない.

少し古めのデータになりますが,首都圏の国立理系でも1・5~1・6倍で,MARCH文系でもなかなか2倍に届かず,早稲田の教育学部が2・1倍で突出して高さが目立つくらいです.
あるいは此の結果を踏まえると,東大理一の足切り2・3倍(従前2・5倍でしたが,往時から例年切った結果はほぼ2・4倍となっていました)というのは「本当にその数値」という意味でシビアと見る事も出来ましょう.

斯様に,大学入試では相応の実力を持った受験生がライバルを「1人殺せば受かる」訳です.物騒な言い方と思われるかもしれませんが,実際浪人に回るなりすれば人生の1%以上を消耗する訳ですから1人未満単位での殺し合いには違いありません.
筆者の教え子でも,あまりに心優し過ぎて殺人に手を染められないと公言していた生徒は、結局第1志望に合格出来ませんでした.競争選抜が一体何の機能を果たしているのかは,総員継続審議でしょう.

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