「頭がよくなる」目論見の読者を釣って,日本の教育を根底から激変させる深慮遠謀(個人感想)

師匠・苫米地英人博士の近著「苫米地式 聴くだけで頭がよくなるCDブック」 (https://www.amazon.co.jp/dp/4781614930 )の内容が,「教育」について簡潔に触れていながら言及内容の意義は誠に豊富なので,先ず教育関係者の方へは推奨申します(※当記事筆者が念頭に置いている知識水準に,もし読者の知識が不足する場合には,各自補って下さい).既に「著者名」ベースで購入した方の中には「楽曲」側が概ね高評のようですが,成書としての本編内容も相当の「使い倒しよう意義」は有ると存じますので,念の為御指摘.

さて,上記紹介書の中で「全く素晴らしい部分」は満額字面通り丁寧に読んで頂くとして,こと「日本の大学入試制度」に関する言及に際しては,異論…と言うよりは「別の観点立場からの異見」として,申しておきたい事が幾つか有ります.
一応私自身,「大学系研究機関在籍経験者」かつ「受験産業で『攻略』側の指導者」という立場として、十数年来のキャリアを有するプロではあるので,その見識を踏まえての話です.

端的には,「現行制度もよりマシな使い方は可能」と「今(特に公的セクターで)考え進められている『制度改善』の算段にも,抜け穴と言うかクラックの余地は有る」という事なのですが,大局的観点として整合した意見を述べるには元々の論題規模が大きい事と,グローバルネット上で無制限に公言するには厳しいかと思われる内容もが多々有ります故,現在これらの情報を必要な方へお届けする算段を含めて思案設計中です.追って告知予定ですので,続報に御期待下さいませ.

 

なお御待機頂いている皆さまには,先に苫米地博士の近日御意見を紹介します:正座して読むに不足は無い内容存分と思います.

https://twitter.com/DrTomabechi/status/807007008461189120
>日本の課程博士は微妙だけど

…誠に申し訳ございません.
およそ「教育」に関係する方の全てに,此の御一言から立ち返って,現在の御自分の身の振りと申しますか,立場職務からミッションからゴールに至るまで,あらためて考えるきっかけの一助として頂ければ幸いです.

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自然言語に内在する性差別

英語の「単数形they」に未だ馴染めないブリザムです.”They is…”とかどうにも気持ち悪くて使えずにおりますところ,納得いく説明の出来る方があれば是非御教示頂きたい.

過日も,超優秀な通訳さん(光栄な事に知り合い)に「she」と訳されて「頼むからitにしてくれよ」と反射的にキレそうになった程度には相変わらず大人気無かったのですが(日本語がほぼ通じない主賓に国連人権理事会の論題を伝える余力は無いと踏んでギリギリ黙った分だけ成長したとも言えるのかもしれませんが),ドイツ語の猫が「原則暫定女性」扱い(die Katze)である事と並べて見て「猫並みの待遇を受けた」と思うと,それはそれで中々悪くない気もします:猫は図書館のセキュリティを担ってきた文化史もあるそうなので,其の意味では合っていると言えなくもないので(笑).

そのドイツ語には「敬体としての二人称Sie」(三人称複数形と同じ形)という御苦労様な方法技術が確立されているので,まだしも「頑張れ」という気になれようものですが,他方で実は,当サイトでも使っている日本語だって,全く以て対岸の火事ではありません.

…既に思い当たる方もあるかもしれませんが,日本語の場合はむしろ「一人称」が問題になる事の方が頻発です.
これは「第三者」の話題を介さない,「自分と相手(You & I)だけ」の会話場面でも発生する事情であるゆえに,深刻さの度合としても一段以上重大と思われる由です.勿論,一度でも「経験」した事のある方なら,まず異論は無いかと存じます.

私が知る限りで,日本語一人称で情報伝達上最速なのは「俺(オレ)」です.これはおそらく発音の問題で,文字数(音数)的に同じである「僕(ボク)」よりも大抵の人は速く喋れます.無論,「わたし」は5割増なので最初から枠外です(ちなみに「私」の読み方は「わたくし」が正式のはずですが,発音の長さ云々以前に「堅過ぎて怖い」という理由から,通常の会話ではほぼ忌避されていると思われます).
そして御承知の通り,「俺」や「僕」はおおよそ男性用の位置付けとなっています.一昔前には,地方語で「オラ」が女性でも使える事になっていたという談も聞き及んでいますが,口語でも「標準語」の地位にまでは及ばなかったので,実質望み薄でしょう.あるいはより近年で,元来女性用の「ウチ」が全国区に広まってきた経緯もありますが,こちらも公な標準語の地位を得るには遠い気がします.…と言うか,微妙に「オレ」より遅いので,結局は敢えて選ぶ有難味に欠けます.

此の事情は,「女性(あるいは『男性以外』)にのみ口語一人称のコストが毎回5割増で乗る」事を意味します.それが証拠に,男性で平常時に「私」や「僕」を使っている人を,酒の卓で重要な話題(従って情報伝達速度の最適化需要が生じる)に乗せると,殆どの場合に一人称が「俺」に変化します.
換言すれば,こういうタイプの反応を見せる人は「内部処理上の一人称」が「俺」になっている,という事です.

内部処理(脳内計算速度)においても「5割増のコスト」が乗っているという事になると,特に脳内処理で音声形態を使っている人の場合,単位時間当りに扱える情報量自体もが,実は不利になっている可能性が高まります.
ちなみに私は個人的経験として,初めて英語に触れた際「一人称が”I”一択」であると知って「なんて便利な言語なんだ」と驚嘆した事を,今でも憶えています.と言うか,往時私の「内部一人称」は「オレ」だったはず…なのですが,そこを正直にいったら小学校で散々な目に遭ったので,以来久しく「利害が重大に絡む酒の卓」ですら使っていません.「男装かつ一人称俺」or「女装かつ一人称私」の二択は無理だった,という事です.今にして言える説明ながら.

「性差別が自己主張時(一人称)に乗る」日本語と,「当事者外の場面(三人称)で差別を受ける」印欧語とで,いずれがマシなのか? 私は今なお図りかねています.近年(おおよそ前世紀末頃から,でしょうか)では,匿名掲示板やネットワークゲーム等を介してきたと見られる「総員が一人称は原則『俺』に固定される(標準仕様)」流儀を,オフライン環境に言わば「持ち帰る」形で使い始めた女性に出会う事も珍しくない程度に経験していますが,それにしても「大っぴらな」状況で使うにはなお無理がある感を禁じ得ません.

余談ながら,日本語の二人称(常体)で最速なのは多分「君(キミ)」で,使用経験の限りでは「御前(オマエ)」を上回ります.「おまえ」が「あなた」より速い事を知っている人は少なくないかと存じますが(殊に女性),一応御参考までに.しかし敬体は「貴兄」が男性用なので(「貴殿」は丁寧語ではあるかもしれないが敬体ではないと思われます),性別不問の「汎用化」は模索中であります.

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やっぱりよくわからない代物

「プロトコル」を気にしていく内にピクトグラムに行き着きまして(今更ながら),そうするとピクトグラムの”元サンプル”を探して,人の集まる場所に行って眺めてみたりもする訳でして,勿論ランダムサンプルを採る気はない(さすがに統計収集に任せる)ので,一応は「何がしかの御題目」をもって集まった人々を見る事になるのですが,

パターンが多過ぎてよく分からない…

おそらく此の状況は昔(遅くとも5歳とかそのくらい)からそうでして,「相手の属性」が不明だからずっと観測データを取り続けて「辞書通読暗記」状態になって,そして当該「暗記」がそろそろいいかな,と思ったあたりで話し掛けると相手が計算コストで吹っ飛ぶ…といった顚末を,幾度も経験してきたような気がします.

「御挨拶的な日常会話を一切しない,本題から入ってずっと本題の話だけし続ける子」と指摘されていたのもそのくらい若い頃以来だったかと存じますが,近年だいぶいい歳になってからあらためて他者間の話を聞いていると,「自分の事しか言ってない」のはむしろ大半であって=多分仕様と見えて,そうすると「特段意味の無い御挨拶」が成立しうる理由がそもそもよく分からないのですが….

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