直前期の過去問題集の使い方

国公立大学2次に限らず,各大学個別学力試験に出願している受験生の皆さんは,さすがにそろそろ「本命校」以外も含めて,過去問演習に取り組まれている事と存じます.(ですから,出願校を迷っているヒマはありませんよ~!?)

ここで1つ注意があります:

それは,過去問題集は「当たらないけれども外れない」という事です.

 

こう言うと,「過去に出題された問題が再的中,ないしは他大学の過去問が的中する場合もあるではないか」と事実を指摘する方もあるかもしれません.
…ですが,この意味で「過去問を的中」させようと思ったら,無謀とさえ言える割に合わない労力が必要となります(それこそ志望校の過去問20年分とか).

 

そうではなくて,大学入試における過去問の使い方というのは,「出題者がこういう事を訊いていますよ」を見て取り,その内容をこれまでの学習成果にフィートバックして得点力に反映する,という一連の流れです.
TOEICにおける「新公式問題集」の位置付けのようなもの,と言えば分かる人には分かるでしょうか.

ちなみに,この「出題者が何を訊いているのか」と類似の業界的言い回しに「この作問の出題背景は何か」という御題目がありますが,実はこの両者の意味合いは大体同じです.個人的には,指導者が受験生に提供すべき知識内容の中で最たるものの一つは「これ」ではないか,とさえ思っています.

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当サイト記事の方向性,あり方

健康保険証の表面性別記載を無くしておいたせいか,医師に勘違いされまくる目に遭ったブリザムです.「紛らわしい」のは知っててやっている向きもある訳ですが,初遭遇の間違えられパターンなども…(苦笑)

さて,最近は久しくこの方面の話題に触れていなかった当サイトですが,事情としては幾つかあります:

先ず最大の理由は,拙記事が既に一定の役割を果たしたかな,と思える状況が現にあるからです.
それこそ,典型的な検索キーワード「住民票 性別」や「保険証 性別」で一度はGoogle首位2冠(笑)を達成していた当サイトですが,現在では他の,より分かりやすい記事が出来てきていて,そちらの方がより広く読まれているようです.

もう一つは,筆者である私自身の現在の立場です.
今更な話ではありますが,そもそも私は,この分野で「戦い抜く」必要は無い(有るとは限らない)ものと考えており,その中で「わざわざ戦う」フィールドが直近に見当たらないゆえ,という事情です.
私自身の性別は今もgender fluidに近く,その点では社会生活上の課題が決して全面解決された訳でもないのですが,この分野で完全な「個人プレー」を汎化しないままに記事として書き残しても,得られるものに乏しいのではないか…などという,誠に打算的な根性かも知れませんが.

 

そして,現在の私…あるいは当サイトは,「逆転合格 プロ」の検索結果で最上位として認識されているようです.
「逆転合格」という概念・考え方が,果たして望ましいものなのかどうかはともかく,社会的に職務需要が有るのでしたら,当方には対応する用意があります.
「今」からの国公立2次対策は厳しいですが,実は最激戦時期でもあります(かく言う私も「ここ」で勝っています!).既に使い古された言い回しではありますが,受験生各位には,文字通り最後までやりきって,所期の成果を得る機会として頂ければと願います.

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受験生はマトモな「打算」をやってほしい

以前にも度々書いてきているのですが,出願校を決めたら大学受験生が先ず取り組む事はこうですよ:

(拙記事「大学受験コンサルの思う事」http://wp.me/p6S43T-7A より)

●入試本番の大学個別学力試験(いわゆる2次試験)で,合計何点=各科目何点ずつ欲しいんですか,またセンター試験で何点欲しいですか

←●その為に必要な学習取り組みをどのようにしますか,教材は何を使用しますか・それは手元にありますか,その学習の量を時間で見積もるとおおよそ累計何時間・何週間・週当たり何時間ですか,またあなたの志望する入試で課される科目全体への配分の中で,個々の科目に掛ける学習量の位置付け・タイミングスケジュールはどのようになっていますか

←●今から入試本番まで「受験勉強」に使える学習時間・量はおおよそどのくらいですか,また現時点であなたの学力を目標とする入試の得点で測ると,まぐれ当たりでない点数はいくらですか

この中で,センター試験終了後の現時点で出来る分は「今からの事」です.言うまでもありませんが,しかしこれを本当に分かって大学入試に取り組んでいる受験生が果たしてどれほど居るか.筆者の教え子の中でも,見事な「逆転合格」を果たした人の多く(もしかすると殆ど全員)が,実はこの「原則」にきちんと沿った取り組みを行っています.

 

そしてこれゆえに,国公立大学志望者は「出来るだけ早めに出願校を決定して出願手続きを完了してしまう」べきである,という事もまた言えます.「目標」が定まれば,その分多くの残り対策時間を確保出来る訳ですからね.出願状況の途中経過で志願倍率が公表されていたりもしますが,結局「最終」のデータ以外はアテになりませんので,そんなものを眺めて一喜一憂するような事に陥らないように,くれぐれも注意しておきます.

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国公立2次出願校の決め方

センター試験の自己採点が終わり,国公立大学2次試験(個別学力試験)の出願先を再考している方もいると思います(当サイトの読者で今さら「再考」されているようでは本来困るんですが…).そこで一応念のため,センター後に出願先を決定する際の「目安」を述べておきます.

●センター試験の得点が予想より高かった場合:
あまりそういう例を聞かないのですが(理由は有るのですが説明割愛します),もしセンターが「思いの外上手くいった」場合にどうするか,という事です.
原則論としては,当初の予定通り2次に出願して「安定合格」を目指せば良い,というかそれが無難です.逆に,センター試験が高成績だったからといって「強気で上げにいく」のは正直に言って危険であり,指導者として推奨出来るものではありません(元々そこまで想定して準備していた人なら別ですが).コーチが「更なる高み」を目指す事を推奨するのはあくまで初動計画段階での話であって,それは決して単なる無鉄砲と混同されるべきものではありません.

●センター試験の得点がおおむね従前の目標・予想通りの範疇だった場合:
2次試験での得点を万全にする対策に移りましょう(直近これまで「センター対策主眼」の学習をしてきているはずですから).また,併願校(私立大学)が存在する場合,スケジュールが厳しくなりがちです.「予備日」を含めた大局計画を立てて一旦見渡して,認識と心の準備を早い段階からしておきましょう.

●センター試験の結果が目標・予想より低かった場合:
先ず,「現実的に出願して合格の見込みが有るか」を,各予備校のセンター・リサーチ等で確認します.予備校の「判定」は参考程度に見ておき(これはセンター成績が妥当水準以上の場合も同じ),実際に2次で合格に必要な得点を取れるのかどうか,過年度の合格最低点情報等からソロバン算数で数値を求めて検討してみて下さい.
合格可能性を見越した場合(※可能性が無いのに出願するのはただのムダです),あらためて2次対策に全力を注ぎます.この場合,併願私大をどこまで生かせるかも要再検討となる事が珍しくないでしょう.
一方,2次出願先を「下げる」場合には,どこまで「無難さ」を見積もるかと,そして何よりも「合格したら果たして本当に自分が進学したい先か」を,よくよく考えておくべきと存じます.一般論として,国公立2次で「安全圏」という概念はあまり無いと思っておくべきであり,決して気を抜かない対応が望まれます.

 

以上の「目安」は,こと国公立後期日程入試の出願先を検討する際にもおおよそ適用出来ます.特に,受験者の志望動向によってはあたかも「前期が本番」となっている実態も少なからずと思いますが,受かってしまえば後期でも「結果は一緒」です.冷静に判断・意思決定した上で,全力で取り組まれる事を祈ります.

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センター試験に臨む心構え

今更心構えも何もって感じですが(何故此処を読んでいるのかと…),一応典型的な注意点を念のため:

●各受験科目の復習は直前まで続ける.同室の知人と談笑をしている場合ではない.
●「終わった科目」は原則として見ない.次の休み時間に話をしないのはもちろんの事,2日間受験の人は1日目終了時点では答え合わせをしないように「「特に注意」」!!
ちなみに,答え合わせは2日目終了後の夜の時点から始めて同日中に終わらせる.
●以上を忠実に遵守すると,当然の如く周囲の受験生の声などは聞こえなくなりますが,聞こえなくて構いません.(理由の説明は割愛しますが,理論と実績の裏打ちは存在します.)

 

この原則方針を守らないで良い結果につながる事は無い,くらいに思って頂いても結構です.それでは,これまでに学習してきた全力を発揮しきった成果を出される事を祈っています.

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