「撤退戦の最フロンティア@日本」の意味が違ったでござる,の巻

今世紀後半にも世界人口が減少に転じようとしていると聞いてガン萎えなブリザムです.

成長神話の先に待つものは 「人口と世界」まとめ読み
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB127PU0S1A710C2000000/

人類史、迫る初の人口減少 繁栄の方程式問い直す
人口と世界 成長神話の先に(1)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA021H00S1A600C2000000/

経済成長・高齢化・移民… チャートで見る人口減の世界
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB20E3K0Q1A520C2000000/

 

これまで,少なくとも私は,「日本の人口が減っても世界人口が増え続けている間はそっちに乗っておけばいいじゃん」的なポジションから,経済を中心とする社会の仕組みについて考え,ときに論じてきました.

そしてその上で,宇宙船地球号の持続可能性とかSDGsとかエコロジカル・フットプリントが地球何周分とか,ごてごてと素人並みに言ってきた訳です.

ところが,その前提となる「成長する社会」が,上掲リンク先にあるグラフの通り,「マイナス成長」に転じてしまうタイミングが,実は相当早そうだ,という事が分かってきてしまいました.
こうなるとまさに,先進国一同を超えて遥かにグローバルなレベルで,「撤退戦」の最フロンティアに日本国本邦が立っている,という文脈になる訳で,話のインパクトが全く違ってきます.
(そんなもんちょっと考えりゃわかるだろ,という方には私の話はレベルが低過ぎるかもしれません.しかし愚鈍な私は,そんな事に思い当たりすらしていなかったのです.)

2060年代というと,順当にいけば私は未だ生き延びているかもしれません.そしてその中で,「縮小に向かう世界」の容を目の当りにする事になる訳です.直感的には,本邦内の話として「1.29ショック」の爆風を顔の素肌で受けた時以来のイメージです.

この期に及んで我儘な事を申しますが,正直言って私は「撤退戦」などやりたくない.単に「宇宙船地球号の乗車率に余裕が残っている」状態での持続可能性とかを論じるくらいに,せめてしておきたいと思います.その為には例えば,向こう50年以内に完全人工生殖(技術的には出来たとして)を認める,といった「算段」なども含まれるでしょう.

幸か不幸か,今私は「フロンティア」日本国に身を置いています.その立場から,「未来ある」形での展望をしていきたい.ごく素朴に,そう思ったのでした.

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