マズい企業法務の実態を深掘りする仕事

エージェント経由でクライアントを紹介頂いたので,一応何気無く法務調査を入れてみたところ,想定外の「健全とは到底言い難い」案件を掘り当ててしまい,途方に暮れております.当然ながら具体名などは書けない訳ですが,旧商家が実質的にストックビジネスを継続している中に,そういった「誠にマルくない話」がしれっと織り込まれているといった局面には,実のところ少なからず遭遇する事があります.

「日本の富裕層は世の中でどういうところにいるのか」といった切り口は,マーケティング系のビジネス書・雑誌等でも度々関心を持って題材に挙げられるテーマではありますが,それを例えば「相続税制が『三代続かない』程度に厳しいお国柄と相俟って,小金持ちが満遍なく居る平和な世の中だ」などと評するのは,流石に脳天気に過ぎる感を禁じ得ません.

今回は仕事上の関係という間柄事情もあった為,早々に知人の有資格者らへ連絡を取って相談したのですが,返信の一言目が「相変わらず貴殿の周囲は温度が高いな」といったもので,中々の御挨拶でありました.
尤もこれは,彼にとっても私にとっても「精神の健康」を維持するための,言わばむしろ「生きていく中での知恵」の一環のようなものである事も,おそらくまずもって確かでしょう.
実際,つい数年前の私なら,斯様な案件に接する度に「胃が痛い」とぼやき,精神的にものたうち回る日々を過ごしていた程度だったはずです.

 

こういう「法務事案を掘り当てる」資質技能に関して,私自身がどうやら相応に秀でているようだ,と自他共に認識してくると,或いは「その道の専門家」として仕事をした方が,社会的にも有益かもしれない?…などと,思った事が実際幾度もあります.
とは言え,現実にそれを仕事にしてみると,恐らく「精神的に見たくない事」をも至る所で目の当りにする職務が日常沙汰となってしまい,やがては心身共に参ってしまうのではないか,との懸念が先行してしまいます.

 

直近の報道では,調査会社「トータルリサーチ」が脱税容疑で摘発されたとの事です.損保調査会社と,上述の私が個人的に行ってきているような「調査」とは,其の内容仔細は少なからず異なりますが,根本のところで「マズいかもしれない状況について,其の内容を精査する」という役割においては,共通項をも有するかと考えられます.
いずれにしても,必要な仕事には違いないはずですが(少なくとも,以前記事でも触れた「エージェンシー・スラック」の問題が存在する限り),他方では「性悪説」を前提とした職務でもあり,それゆえに心削れる(時には身も削れる!?)職種であるという一側面も,大枠異論のないところかと存じます.

 

純粋に「調査」だけなら私自身としては意欲関心を持って取り組めるのですが…仕事としてはスポット的に引き受けていけば良いのでしょうかね??

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