実質「前期日程で終了」の各大学の合格状況ランキングが出回ってきましたね.インターネット上の情報が一番早くかつ信憑性あるようになってきて,良い時代になったものだとつくづく感じます(従前はデータが粗雑だった時代もありました.また,これに伴って,従前「信頼出来るデータソース」として利用してきた「雑誌」の存在意義が,薄れてきた事が端的に露骨明白になったという側面もあります).
https://www.inter-edu.com/univ/
リンク先はインターエデュの東大・京大合格者数等ランキングです.
東京大学の開成181名トップは順当でしょう(なお,今年は理3が12名と多い).桜蔭が85名で現状2位につけていますが,筑波大学附属駒場高校が未集計なので,このランクは下がる可能性を残しています.尤も,5位以内なのは確定的なので桜蔭も悠然たるものでしょう.なお,筑駒は昨年東大合格者数が多かった為,隔年現象(浪人生が少なくなる)で合格者数が下がる可能性が考えられます.
ラ・サールが41名で十傑から消えました;しかも,公立高校トップの東京都立日比谷高校(40名)に肉薄されています.また,西大和学園も53名と健闘しましたが,筑駒に押しやられて十傑には届かないでしょう.他には麻布の60名がやや少なく感じられるくらいでしょうか.
渋谷教育学園幕張高校の74名(現状3位)は結構な健闘です.さすが鉄緑会の指定校に名を連ねるようになっただけの事はあります.筆者は個人的に,渋幕が「躍進」した初年度の挙動からあまり好ましく思っていなかったのですが,今年は理3も2名出しているのでこの数字はホンモノと言えましょう.
京都大学は,何よりもまず大阪府立北野高校の「100名で現状トップ取り返し」が「何があった」というレベルの大健闘と言えます.洛星高校の結果が未集計ですが,このまま北野が京大首位復活を守る可能性も十分にあるでしょう.
西大和学園の52名は「東大シフト」の結果と言えるでしょうが,洛南の51名はやや少ない気もします.国公立医学部シフト(60名)の結果でしょうか.
灘高校の49名は,うち約半数(24名)が医学部医学科なので仕様の範疇でしょう.京都府立堀川高校の48名もまずまずの健闘です.愛知県立明和高校の29名がやや目立つでしょうか.
他には,十傑には届きませんでしたが,東京都立西高校が京大に21名も出しています.これも「何があった」な案件です.ちなみに,西高校は東大20名で現状25位ですので,東大・京大の逆転現象が起こっています.
医学部医学科に関しては,豊島岡女子高校が私学込みで躍進してきたあたりがポイントでしょうか.暁星高校も数字を伸ばしていますが,こちらは圧倒的に私立が多数です.
国公立医学部医学科は,従前から定評のある青雲高校や愛光高校が順当に上位ランクを占めています.また洛南は前述の通り,「国公立医学部医学科シフト」がうかがえます.東海高校は未集計の模様です.
以上,集計途上の大学合格者数ランキングをざっと見た概評をお送り申しました.