私立大学医学部医学科入学試験対策について(一般論)

既に一部で入試日程が始まっているような気もしますが,私立大学医学部医学科入試対策についての概論を述べておきます(具体詳細については,例えばメルリックス学院のブログ等を参照した方が早い気もしますが…).

#国公立大学受験生で未だ出願完了していない人は反省して下さい

 

私立医学部(医学科)入試は「1次試験で受かったら2次受験日程が発生する」という構造のため,受験計画は繁雑困難を極める代物ですが,出来る限り後悔の無い受験をされる事を先ず推奨申します.
実際問題としては,「出願しても実際に受験するかどうか」や「大学指定の2次試験日が他大の1次試験日と重なった」等,流動的な事情が時間を追って発生してくるので,結果として「勢いで合格を獲りに行く」側面もある事は否めません(この点については,中学受験に酷似している感さえあります;余談ながら).

 

その上で,私大医学部入試に関しては,「過去問」の傾向分析対策が非常に強力な算段となります.何としても「直近10年分」を入手して,「時間を計って解いてみる/時間無視で解ける限り書き出す」演習(国公立大学2次試験向け対策記事で既述)はそこそこに,過去問と解答解説自体を「読み込んで憶える」段階に進みます.
10年程度では全く同じ問題は出なくとも(しかし大学によっては出る事もあるから侮れない…),「過年度穴埋め問題の隣のキーワードが今年出題」や「過去出題と同じ教科書のページに書かれている用語の簡潔な説明記述が求められる出題」等は全く稀ではなく,殊に理科や数学はこれらを目安として,過去問をそれこそ「暗記するほど読み込んだ」上で,復習と演習に臨むのが順当と思われます.また英語は,大学によって医療方面や科学方面の論題に偏っている場合もありますので,受験校の傾向に合わせて,他の一般受験ではハイレベル入試向けでもあまり使わないような「特殊な専門用語」を憶え込んでおく事も,英語の出題や配点次第では合格に繋がる可能性があります.

また私大医学部入試は全般的に,「ノーミス速答」が求められる傾向にあります.これは「求める人材像」を考えれば当然とも取れるのですが,受験生の立場としては,十分な習熟が必要です.
「速答」に関しては,実質的に「すぐ解ける問題を選ぶ」眼力も要求されているので,必要得点率に応じて「必答問題(※当然の事ながらここは正確性も重要)」「ライバルに差をつける問題」「捨て問」の判別をする訓練を積んでおきましょう.
「ノーミス」の訓練は,「知識を確実にする」事が第一歩です.復習の際に「近辺の分野」も合わせて教材を読み込んでおく事はもちろん,脳科学的な知見から得られた結論である「人は一度間違えた事を修正したとき強く記憶する」事をも活かして知識を増やしましょう.また,マーク式や「解答のみ」の形式の試験であっても,30字程度の「説明」を含めた書き出し思い出し演習が,各科目分野の理解及び知識定着に有効です.出題傾向を見た上で,有益そうなら導入を検討してみて下さい.

 

小論文対策に関しては,出題内容の偏り(無論大学による:特に,「その大学が受験生に何を求めているのか」に注目して解答作成に反映したいところです)以外は一般の小論文対策と同様ですが,当サイト小論文特集ページで紹介してある「医学部受験用教材」にも,時間の許す限り目を通しておく事を推奨します(尚ここで得られる知識は,面接や他の筆記試験科目の出題内容に対しても活きる可能性があります)…と言って,実際問題としては殊に今からですともう1次過去問対応で手一杯になる事も少なくないのですが.
また,当サイトの近日記事で既述の通り,医学部の小論文は,実態として「面接とセット」で評価される傾向もあります(当然の事ながら「評価基準」はまず公表されていないので,私大医学部受験者指導からの経験則).2次試験に進んだあかつきには,他の筆記試験科目も含めて「自分が解答として何を書いたのか」を思い出して,一貫した立場を保って面接に臨めるよう,心掛けておきましょう.

 

◆当サイト主宰ブリザムは,受験生および保護者の方等に対して,無償または有償でアドバイスを提供します.
「無償」の場合はサイトに表記する際のペンネームを記載の上(無ければ名前イニシャルを使用します),当サイト記事として情報共有する形で,概観のアドバイスを提供する事になります.
また,有償アドバイス(3万円前払)の場合は,より詳細な情報提供や多様な選択肢の提示を,原則PDFファイルにて,非公開で申込者のみに提供します.

無償/有償のアドバイス申込に必要な情報は,以下の通りです:

●名前(無償の場合ペンネーム,有償の場合対価振込人名義)
●志望大学・学部・学科等(出願した分を既に受験した大学を含め全部書いて下さい;また,日程が被った場合等の優先順位や,本来の気持ち的な志望優先順位等も書けるだけ書いて下さい(※無償提供の場合はこれらの情報は適宜伏せます))
●学習状況(使用教材,過去に受けてきた模試の偏差値・得点等)
●塾・予備校や通信添削等を利用している場合は,その教育機関および直前期に取った講座の対象レベル
●特に要望するアドバイス内容があればその旨
●その他自由記述(精神的アドバイス等も応需)

有償アドバイス希望の場合は,応募返信にて振込先情報等を提供します.

以上を記載の上,eメールにてnlimeblizzam【at】hotmail.comまで送信下さい.

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