忘れ去られがちだけれど本当は重要な,国語(現代文)の勉強方法(2)中学国語補充編

さて,ここでは前記事http://wp.me/p6S43T-d5の市販の「集中2週間完成 現代文【高校初級用】」で結果が合格基準点に達しなかった人向けに,中学〜高等学校接続レベルの国語現代文の補充学習について述べます.

 

使用する教材は,市販の「くもんの高校入試完全攻略トレーニング1 中学国語の総復習」(くもん出版) https://www.amazon.co.jp/dp/4774314293 です.書店では「中学国語〜高校受験用」棚に,しばしば平積みで置かれている事もあります.

この教材の使い方は独特で:先ず,第16講〜第29講まで(=日本語現代文の「文章」が扱われている単元)の各講冒頭(見開きページ右上)「重点チェック」を解き,中学国語が“完璧に”出来ているかどうかチェックします.
ここでの原則は満点ですが,ボーダーラインとして上記の全14講中「3問ミス」までは許容範囲です.この条件をクリアした人は,同各講の「本編」を学習する事を徹底して,一応の現代文補充学習とする事が出来るでしょう.
尤も,中学生向けという事で分量は大した事ありませんから,同書の全単元を完璧に復習する選択も悪くありません.万全を期したい人へはむしろこちらをお薦めします.

 

一方,ボーダー「ミス3問以内」に届かなかった人は,国語現代文の学力が致命的に欠けています.該当する人は,以下の順序で学習して下さい.

出口汪の新日本語トレーニング(1)基礎国語力編(上)」(小学館) https://www.amazon.co.jp/dp/4098377020/ から,同「(4)基礎読解力編(下)」までを,1冊ずつ「完璧に」仕上げます.出版から結構期間が経っているのですが,現在でも増刷されているので入手は可能です.書店では,小学生向けと言うか「中学受験用『基礎教材』」のコーナーに置かれている事が多いようです.(※なお,このシリーズは全6巻構成ですが,(5)(6)はこのカリキュラムでは使用しません.
具体的には,1冊毎に「3周」ずつ演習して,答え合わせのみでなく「問題本文と解答の導き方を,自力で説明出来るようになる事」を意識して実践する事です.このためには,「ノートに書き出す」形での学習方法も積極的に導入し,解説本文を含めて全て自分のものにしていく意識を持った取り組みを行いましょう.

これら4冊(1冊につき5講なので,実際それほど期間は掛かりません)が一通り出来るようになったら,再び「中学国語の総復習」16講〜29講の重点チェックを解き直します.このときは,「内容の解説が出来るように」解きます(上述の「新日本語トレーニング」の使い方と同様).そして,以下上述の学習法通りに,「中学国語の総復習」の内容が身につくまで学習を行います.

 

大学入試へ向けた学習をしたいのに途が長い!と一見思われるかもしれませんが,某有名進学校の「難関大クラス」に在籍(そのためには内部進学で一定の成績が必要)していた受験生でさえ,このレベルからやり直しています(結局,彼は同年度に名門国公立大学の“看板学部”へ進学しました).また一般論に近い経験則としても,特に国語(現代文)の学習はないがしろにされがちです(恐らくは,「日本語だから読めている」という誤解が招いている悲劇でしょう).ですから,以上の取り組みを必ず守って,そして「高校レベル国語現代文の学力に不安がない」スタートラインに立つ事を心掛けて下さい.

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